auじぶん銀行のカードローンが返済できない場合の対処法は?
auじぶん銀行カードローンでお金を借りている方必見です!
auじぶん銀行の口座数は、2021年3月末時点で432万口座です。ネット銀行のため使い勝手がよく、利用されている方も多いのではないでしょうか。
その利用しやすさから、auじぶん銀行のカードローンでお金を借りている方も多くいらっしゃいます。
少し家計が苦しいとき、ネット銀行のカードローンは簡単にお金が借りられるため大変便利です。
カードローンは毎月きっちり返済していかなければいけません。
しかし、病気、リストラ、減給など、さまざまな事情で返済できなくなってしまう方は多くいます。
返済できなくなると、遅延損害金が発生したり、強制執行で給与が差し押さえられたりと、大変なことになります。
現在返済に苦慮している方は、問題が大きくなる前に解決しましょう。
今回は、auじぶん銀行のカードローンが返済できない場合の対処法について解説します。
1.auじぶん銀行カードローンの特徴
auじぶん銀行とは、au(KDDI)と三菱UFJ銀行が共同で開設したネット銀行のことです。
ネット銀行は、既存の銀行とは異なり、実地の店舗を持たないのが特徴です。
口座を開設する場合は、ネット上で口座開設の申請を行い、いくつか手続きを踏めば簡単に利用できるようになります。口座開設は無料、維持する手数料ももちろん無料です。
auじぶん銀行の口座を開設する場合は、もはやPCすらいりません。スマホで開設手続きができ、開設後の操作もアプリで簡単にできるため、利用者も年々増えています。
従来はauの顧客向けのサービスでしたが、近年ではauユーザー以外の利用客も増えているようです。
また、auじぶん銀行は、独自のサービスとしてモバイル端末重視の方向性に舵をきっています。
具体的には、2017年からアプリを使ってセブン銀行のATMから入出金できるスマホATMを開始しました。スマホ操作によるATM入出金サービスの全国展開の試みは日本初です。
同サービスではキャッシュカードも不要で、QRコードをスマホで読み取ることで操作できます。ATM手数料は完全無料です。
auじぶん銀行の金利は年2.2%~17.5%、限度額は800万円です。保証料も必要なく、優遇金利が適用される場合は金利が年1.7%〜12.5%となります。
auユーザーの場合は、優遇金利となり年2.1%〜17.4%で借り入れができるようです。また、auユーザーが借り換えでauじぶん銀行に移動する場合は、年1.7%~12.5%となります。
大手のメガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行のカードローン)の場合、金利は1.8%〜14.6%の範囲のため、auじぶん銀行はこれらの大手銀行よりは金利が高くなり、負担が伴います。
しかし、消費者金融の場合は年4.5%〜18%程度となってしまうため、消費者金融よりは割安の金利となっています。
2.auじぶん銀行の返済が滞ったらどうなるか
カードローンの審査を受ける際には、サラリーマンなど定職についていることが条件となることもありますが、auじぶん銀行カードローンの場合はパートやアルバイトでもOKのため、主婦でも気軽に借り入れをすることができます。
そのため、auじぶん銀行は、メガバンクのカードローン審査に落ちた方には丁度よく、利用しやすいカードローンとなっています。
では、このような手軽さ故にauじぶん銀行からお金を借り入れ過ぎ、カードローンの返済が滞ってしまった場合、どうなってしまうのでしょうか。
(1) 遅延損害金が発生
遅延損害金(延滞金)とは、返済期日に返済を行わなかった場合に発生する料金のことです。延滞利息とも呼ばれます。
返済期日に返せない場合は、「返済分に加えて延滞利息をプラスして支払ってくださいね」ということになります。
返済が1日でも滞ってしまった場合には、この遅延損害金が加算されます。通常の返済額(元本+利息)に加えてのしかかってくるため、返済期日が遅くなればなるほど総額はどんどん膨らんでいきます。
auじぶん銀行では、遅延損害金を年18%としています。他の銀行の遅延損害金でも同じような利率です。
(2) 催促・取り立て
返済期日に振り込みがない場合、まず、auじぶん銀行の担当者から電話やメールで催促がきます。
内容としては、「期日に返済がありませんでしたが、いつ頃振り込んでいただけますか?」というものです。このときに、次の返済期日を再設定し、返済期日に遅延損害金と一緒に支払うよう促されます。
「借金取り」をイメージしてしまい、電話での対応を不安に思われる方もいらっしゃいますが、auじぶん銀行ならば特に威圧的なこともなく丁寧に対応してくれるはずです。
うっかり振り込みを忘れていた方は、この時点で気づきすぐに振り込みを行う方が多いでしょう。
しかし、催促があっても振り込まない場合、またはそもそも催促に応じず電話やメールを無視した場合は、督促状や催告書が送られてきます。
滞納から2〜3ヶ月ほど経過すれば、「このままだと法的措置に移行します」という通知も届くようになるでしょう。
(3) 信用に傷がつく(ブラックリスト)
借金を長期で延滞し続けた場合は、あなたの信用情報に傷がついてしまうことになります。
信用情報は「信用情報機関」という組織に登録されています。信用情報機関では、会員である金融機関や信販会社等から、取引をしている顧客の信用情報の提供を受けて保管しています。
auじぶん銀行などの金融機関等は、新しいローンの申請等があった場合に、顧客の信用情報を確認します。これは審査の一環として行われるもので、多くの金融機関は信用情報機関に登録された情報から審査に通すかどうかの判断をしています。
もし、信用情報機関に「返済日から61日以上または3ヶ月以上の返済の遅れ=延滞」という情報が登録されていれば、他の金融機関からの追加の借り入れは断られてしまう(審査落ちになってしまう)と考えられます。
すなわち、他の金融機関から別のカードローンを組もうと思ったり、クレジットカードを作ろうとしたりしても、利用を拒否されてしまうのです。
信用情報機関のマイナスの情報は、滞納の解消(完済)から5年程度記録が残ってしまい、この間ローンやクレジットカードは利用できません。
現代社会では、このような状況になると生活への影響も大きく、不便な思いをすることになります。
(4) 強制執行
度重なる督促に応じず、最後通告も無視したならば、やがて訴訟や支払督促などの法的措置を取られ強制執行が行われます。
強制執行では、給与や預貯金が差し押さえられ、債権者であるauじぶん銀行(または保証会社や債権譲渡を受けた債権回収会社)にお金が支払われることになります。
[参考記事]
借金滞納で給与差し押さえ!解除・回避のために必ず知っておくべき事
3.auじぶん銀行に返済できない場合の対処法
返済が滞っているというケースでは、単に「返済期日を忘れていた」という“うっかりミス”もありますが、「本当にお金がない」というケースもあるでしょう。
うっかりミスの場合は、遅延損害金を含めた金額をすぐに支払えば、遅延となるだけで問題はそう大きくありません。
では、返済期日を過ぎても長期で返済できそうにない場合は、どうすればよいのでしょうか。
(1) 早い段階でauじぶん銀行に連絡する
まず、返済期日に返済できない場合は、auじぶん銀行に連絡しましょう。①遅延の理由、②次の支払日について先に考えておくとスムーズです。
近い日程でどうしても支払えないという場合は、auじぶん銀行側から「利息の返済だけでも難しいですか?」と提案を受ける場合があります。
この場合、利息だけでも返済できる余裕がある場合は、提案を受け入れましょう。返済しないよりは心象も状況も良くなります。
また、今後も返済しづらい状況が続く場合は、その旨を正直に伝えましょう。分割払いや支払いの猶予など、返済計画の見直しを提案してくれる可能性もあります。
(2) 借り換えを検討する
借り換えとは、現在の借金(カードローン)を返済するため、他のカードローン会社から借り入れを行い返済を行う方法です。
実は、大手金融機関のカードローンでは、最初に無利息期間が設定されていることが多くなっています。
そのため、無利息期間の間に借り換えを行い、それで遅延しそうな分の返済を終わらせれば、損しない仕組みとなっています。
もっとも、これは返済の遅延が1回のみで済みそうな場合など、短期間の遅延の対処法です。継続的に借り換えを行う場合は、やはり返済に追われる日々がやってきますので、根本的な解決にはなりません。
(3) 弁護士に相談して債務整理を検討
カードローンなどの借金が膨れ上がり、経済的に苦しい状況が続き、カードローンや他の借金が返済できない状況となってしまった場合は、法的手続きを検討する必要があります。
具体的には、「債務整理」を検討しましょう。
債務整理にはいくつかの方法がありますが、個人に一般的に利用されているのは、①任意整理、②個人再生、③自己破産の3つとなります。
①任意整理
「任意整理」は、特定の借金のみ将来利息をカットしてもらい、借金総額の減少を図った上で3年〜5年程度の分割払いにリスケジュールする方法です。
元本は減りませんが、借金額がそれほど多くない場合や、特定のカードローン等だけ返済が難しいという場合に利用するとメリットが大きいです。
裁判所を通さず、auじぶん銀行と個別に交渉をすることになるので、手続き自体が迅速に終わり費用も安価に済むでしょう。
借金が多すぎるなどの理由で利息を見直しただけでは問題が解決しないという場合は、②個人再生や③自己破産を検討します。
どちらも裁判所での手続きが必要ですが、免責額で大きな差があります。
②個人再生
裁判所の認可を得ることで、最大1/5まで、借金の元本から減額されます。
手続きが複雑で費用も多くかかりますが、住宅ローンが残っているマイホームなどを残すことも可能ですので、持ち家をお持ちの方におすすめの手続きです。
③自己破産
無職であったり、多重債務状態で首がまわらないというケースでは「自己破産」も選択肢に入ります。
自己破産は、すべての返済義務が免除されることになるため、手続き後は借金が0になります。
もっとも、マイホームなどの不動産や、一定の額を超えた現金・預金、査定額が高い車などの高価な資産は換価処分され、債権者に配当されます。
生活必需品は残せますが、手持ちの資産が多い場合はこれを一部失うことになりますので注意が必要です。
4.債務整理が必要な場合は弁護士に相談を
auじぶん銀行でカードローンを組んでいる方はたくさんいらっしゃいます。毎月の返済に滞りがない場合は問題ありませんが、経済状況の悪化などによって返済できなくなってしまった場合には、上記の対処法を検討してみてください。
どうしても返済できない状況の場合は、早めに専門家である弁護士に相談してください。
債務整理の方法を検討するとしても、法律の知識がない方の場合は適切な方法を選べないことも多いためです。
実際の借金の状況を見ながら、任意整理にするべきか、個人再生にするべきかなど、方法を一緒に検討していきましょう。
現在、督促状などが来てしまっている方は、できるだけ早くご相談ください。強制執行が行われてからではできる対処法も少なくなってしまいます。
できるだけ早い段階でご相談に来られると、ご提案できる選択肢も多くなるのです。
債務整理や借金問題については、専門知識を持った泉総合法律事務所の弁護士が万全の態勢でサポートいたします。