借金返済 [公開日]2018年3月9日[更新日]2023年11月30日

三井住友銀行カードローンの借金が返せない時に知っておくべき対処法

三井住友銀行カードローンが返せない場合の対応策

三井住友銀行カードローンでお金を借りている方必見です!

銀行カードローンは、手元にお金がないときにすぐに用立てることができるのでとても便利です。
中でもメガバンク「三井住友銀行」が運営している銀行カードローンは、知名度も信頼性も高く、利用者が多いです。

しかし、いったんはカードローンで借金しても、その後病気やリストラ、減給など、何らかの事情で返済が厳しくなることもあるでしょう。

カードローンを返せなくなってしまったら、どのように対応したら良いのでしょうか?

今回は、三井住友銀行カードローンを返せない場合の対処方法を解説します。

1.三井住友銀行のカードローンの特徴

三井住友銀行カードローンは、全国展開しているメガバンクである三井住友銀行が運営しているカードローンで、全国のコンビニからも利用できます。
大手銀行が運営しているということで信頼性も高く、気軽に借り入れる方もいらっしゃるでしょう。

銀行カードローンにはたくさんの種類がありますが、三井住友銀行カードローンは以下のような特徴があります。

  • 無職無収入の人や専業主婦への貸付は基本的に行っていない
  • 実質年利は1.5%~14.5%で、極度額に応じて金利が設定されます。
  • 遅延損害金の年率は19.94%
  • 三井住友銀行の口座開設なしでカードローンの利用が可能
  • 月々の返済額は2000円から設定可能
  • リボ払いも利用可能(借入残高に応じて毎月の最低返済額が決まる)

2.三井住友銀行カードローンの返済が滞ったらどうなる?

銀行カードローンも借金であり、返済が滞るとさまざまな問題が発生します。
三井住友銀行カードローンを返せない状態になったらどうなるのか、見ていきましょう。

(1) 電話で督促される

まずは、返済期日の翌日に三井住友銀行から電話で督促が来るのが通常です。
「ご入金がないようですが、お忘れではないですか?」と、確認の意味合いで尋ねられるでしょう。

このとき、きちんと「いつまでに支払いをする」という約束をして、再度決めた期日までに入金ができれば大事になることはありません。

(2) 督促状が届く

電話での約束通りに支払いができなかった場合や、電話を無視して放置しておくと、三井住友銀行から支払いの督促状が届きます。多くの場合は滞納から5日程度経過後の到着になるでしょう。

督促状には、未払いの金額、利息、振込先、連絡先などが書かれています。きちんと支払いをすれば、やはりそれ以上問題が大きくなることはなく、その後は従前通り分割払いで支払いをしていくことができます。

(3) 内容証明郵便で一括請求書が届く

繰り返しの電話や督促状を無視し、3ヶ月程度が経過すると、銀行から「内容証明郵便」で、借入残高の一括請求書が届きます。
カードローンの約定では、滞納金額が一定以上になると、期限の利益を喪失して一括払いしなければならないことになっています(期限の利益とは、分割払いができる利益のことです)。

内容証明郵便における一括請求書では、借金元本の一括請求だけではなく、遅延損害金も加算されています。

(4) プロミスが代位弁済する

内容証明郵便が届いても、ほとんどの方は一括請求に対応することができないため、放置することになってしまいます。
すると、多くのケースで「プロミス(正式名称はSMBCコンシューマーファイナンス)」がカードローンの借金を代位弁済します。

代位弁済というのは、保証人(保証会社)が借金を代わりに支払うことです。
プロミスは現在、三井住友銀行グループの傘下に入っており、利用者が銀行カードローンの契約をするときに「保証会社」となっています。そこで、債務者が返済を滞らせた場合には、保証会社であるプロミスが全額で立て替え払い(代位弁済)します。

プロミスが三井住友銀行カードローンを代位弁済した場合には、プロミスから通知書が届き、代位弁済した金額と、これからはプロミスが債権者となることを告げられます。

この時点で三井住友銀行との関係は終了し、その後はプロミスとのやり取りによって借金問題を解決していかねばならない状態となります。

[参考記事]

代位弁済をされたら弁護士に相談を!|住宅ローン・カードローン

(5) 支払督促・訴訟などの法的手続がとられる

プロミスが代位弁済した場合、プロミスは借金残金+遅延損害金の一括払いを求めてきます。しかし、多くの方はそのような支払いに対応できないでしょう。
すると、プロミスから支払督促が届いたり、訴訟(貸金返還請求訴訟)を起こされたりします。

支払督促に異議申し立てをして交渉ができたり、訴訟上で分割払いの和解ができたりすれば良いですが、そういったことが不可能な場合には裁判所で判決が出ます。

判決では、借金残金の一括払いと遅延損害金、訴訟費用をすべて合計した金額をプロミスに一括払いするように求められます。

(6) 強制執行される

判決が出ても「支払えないから」と無視していると、プロミスから「強制執行」されます。

強制執行というのは、いわゆる差押えのことです。
差押えの対象になるのは、給料、銀行預金、生命保険、車などの動産、不動産などです。ありとあらゆる価値のあるものを差し押さえられる可能性があります。

裁判で判決が出たら、強制執行される前に、早めに対応すべきです。

[参考記事]

借金滞納で給与差し押さえ!解除・回避のために必ず知っておくべき事

3.三井住友銀行カードローンを返せない時の対処方法

個人再生手続の概要やメリット・デメリットについて

それでは、三井住友銀行カードローンを返済できなくなったとき、どのように対応すれば良いのでしょうか?

(1) 借り換え

たとえば、労金や公庫などでより金利の低い有利な借入をできる状態であれば、そういった低金利の借入をして銀行カードローンを完済します。
その後は、低金利の債権者に対して支払いを継続できします。

また、いわゆるおまとめローンを利用する方法もあります。
この方法は、三井住友銀行カードローン以外にも複数のサラ金やクレジットカードなどで借金している方に適した対応法です。

おまとめローンを利用すると、今までの複数の借金をすべて完済して、新たな借入先(おまとめローンの借入先)一本にしぼって計画的に返済できるようになるので、状況が改善されることがあります。

ただし、おまとめローンでもそれなりに高い金利が発生しますし、必ずしも支払いが楽になるとは限らないので、利用前にはしっかりとシミュレーションすることが重要となってきます。

【参考】債務整理とおまとめローンの違い

(2) 立て替え払い

親族などに立て替え払いしてもらう方法も有効です。
ただし、あまり何度も立て替え払いをお願いしていると、親族に多大な迷惑をかけることになり、家族や親戚付き合いに亀裂が入ったり、遺産相続の際にトラブルになってしまったりする可能性があるので、注意が必要です。

また、親などに立て替え払いしてもらった場合、きちんと責任を取るため、その後分割でも良いので返済していくことをおすすめします。

特に、病気などのやむを得ない事情で銀行カードローンを返せなくなってしまったときには、躊躇せずに周囲に相談してみることをおすすめします。

4.三井住友銀行カードローンは「債務整理」可能

おまとめローンを利用しても解決できないケースはありますし、立て替え払いもお願いできないという場合もあるでしょう。
そのようなときには、債務整理を検討すべきです。

債務整理とは、借金返済が苦しくなった場合に負債を整理する法的な手続のことです。

債務整理には、任意整理と個人再生、自己破産という手続の種類がありますが、銀行カードローンを返せないならば、まずは「任意整理」の検討をおすすめします。

(1) 任意整理

任意整理は、債権者と直接交渉をすることで、支払いの苦しくなった借金の返済方法や返済総額を決め直す方法です。

三井住友銀行カードローンを任意整理するときには、「プロミス」と交渉をすることが多いです。
プロミスによる代位弁済前に任意整理の手続を開始した場合でも、任意整理が開始されたらプロミスが代位弁済するので、やはりプロミスが債権者となります。

プロミスは、任意整理の話し合いにしっかり応じてくれる業者です。よって、任意整理によって銀行カードローンの問題を解決することが可能です。

任意整理をすると、任意整理手続開始後に発生する利息や遅延損害金を一部カットできることが多いです。これにより、負債の総支払額が減少します。
減額について合意が成立すると、手続後は3~5年の間に借金を完済するようリスケジュールしてもらえるでしょう。

任意整理の具体例

Aさん(27歳、男性)は、三井住友銀行カードローンで100万円の借入をして、毎月5万円の返済をしていました。
Aさんは、残高が80万円になったときにカードローンを返済できなくなり、銀行から督促が来ても放置していたため、プロミスが代位弁済してしまいました。

プロミスが代位弁済した金額は、遅延損害金を足して83万円でした。一括払いの請求をされましたが、とうていそのような請求には応じられず、弁護士にご相談に来られて任意整理をすることになりました。

弁護士がプロミスと交渉した結果、毎月2万円ずつ、43ヶ月間支払っていく内容で合意ができました。

このように、三井住友銀行カードローンを返済できず高額な一括払い請求を受けてしまっても、任意整理すると支払える範囲内の金額に抑えられることもあるので、諦めずに弁護士までご相談ください。

ただ、銀行カードローンの残額が多額になりすぎて任意整理でも解決できないケースや、病気や失業などで無収入となり、一切の支払いができないケースもあります。
そのような場合には、個人再生や自己破産という別の債務整理方法によって解決することが可能となります。

(2) 個人再生

個人再生は、裁判所に申立をすることにより、負債の支払い額を大幅に減額してもらえる手続です。
個人再生の最低弁済額は負債の残額によって異なりますが、特に財産がなければ、負債を全体として5分の1~10分の1にまで減額することができます。

たとえば、三井住友銀行カードローンで500万円借りて支払いができなくなったら、銀行やプロミスから500万円+遅延損害金の請求をされてしまいます。
任意整理をしても原則として60回払いが限度なので、毎月83,000円以上の支払いが必要となり、そのような支払いが困難だという方も多いでしょう。

このような場合に個人再生をすると、カードローンの借金を100万円にまで減額し、その後3年の間、毎月3万円弱を支払っていけば残りの借金が免除されます。

また、住宅ローンについてはそのまま支払いを継続し、家を守ることも可能となります。

しかし、個人再生を利用するためには、返済を継続していけるだけの収入が必要です。
個人再生による解決を検討されるならば、弁護士が相談に応じますので、お気軽にご相談ください。

(3) 自己破産

自己破産をすると、負債の支払い義務を全部免除してもらうことができます。銀行カードローンで限度額いっぱいの800万円を借りていても、手続後には一切の支払いが残りません。

ただし、破産者は生活に必要な最低限の財産を超えるもの処分して、債権者に最大限の弁済をしなければなりません。
そこで、家を所有している場合などには、その家を失うことになりますし、一定以上の預貯金や生命保険、車なども手放すことになります。

破産者が手元に残すことができる資産は、生活必需品のほか、現金なら99万円までであり、預貯金などの個別の資産であればそれぞれ20万円程度までとされている裁判所が多いです。

また、破産手続開始決定後に得た財産(給料など)は、基本的には破産者が自分のものとすることができます。

自己破産が適しているのは、銀行カードローンやその他の負債が膨らみすぎて他の債務整理手続で圧縮しても返済できない場合や、収入が足りず個人再生ができない場合、無職・無収入や病気などの事情で一切の返済ができない場合などです。

自己破産をしても世間で思われているほどのデメリットはないことが多いので、借金が返せないなら、傷が浅いうちに自己破産に踏み切った方が良いケースがあります。

自己破産しようかどうか迷われているならば、弁護士がアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。

5.まとめ

以上のように、三井住友銀行のカードローンを返済できずに放置していると、プロミスによる代位弁済が行われ、一括請求でどんどん追い詰められてしまいます。
そのようなことになる前に、早めに債務整理で解決することが重要です。

任意整理を選ぶにしても、個人再生や自己破産を選択するとしても、債務整理を進める際には専門知識を持った弁護士のサポートが必要です。

どの手続が向いているか分からない場合でも、弁護士が適切なアドバイスをいたしますので、なるべくお早めに泉総合法律事務所にご相談ください。

相談は何度でも無料です。借金の悩みや不安についてお気軽に弁護士へご相談ください。
電話番号

受付時間: 平日9:3021:00/土日祝9:3018:30

債務整理コラム一覧に戻る