借金返済 [公開日]2021年12月14日

総量規制とは|超えた場合はどうなる?

「ブラックリストに載っているわけではなく、審査に落ちる覚えもないのに貸金業者からお金を借りられなかった」という経験があり、疑問を抱いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

それは「総量規制」というものが影響しているためかもしれません。

総量規制は「お金を借りる場合、年収の3分の1を超える金額は借りられない」という制度です(2010年6月施行)。

自分の返済能力を超える金額を借りてしまい、返済できなくなって経済的に破綻してしまう人が発生するのを防ぐために設けられ、いわば消費者を守るための規制であり、不便を強いる規制ではありません。

今回は、この「総量規制」について詳しく解説します。

1.総量規制の注意点と例外

(1) 貸金業者の貸付けのみが対象

総量規制の対象となるのは、「貸金業者」からの貸付け(債務者から見れば「借入」)です。
銀行が実施している各種のローン、信用金庫や信用組合、労働金庫などからの借入は、総量規制の対象となりません。

総量規制が規定されているのは貸金業法です。そのため、貸金業法の対象ではない企業や組織、個人などからの借入は対象外となるのです。

(2) 借入の合計額で判断される

年収の3分の1とは「全て貸金業者から借入れた金額の合計」です。

例えば年収300万円の人の場合、貸金業者から借入できる限度額は、全業者からの借入を通算して100万円までです。

A社、B社、C社から、それぞれ50万円を借入ることはできません。
この場合、1社あたりから借りる50万円は年収の3分の1を超えていませんが、全社からの借入総額が年収の3分の1を超えるため、総量規制の影響を受けるのです。

(3) 法人向けの貸付けは総量規制の対象外

総量規制は個人の借入に対する規制です。法人が借りるお金は総量規制の対象となりません。

しかし、規制がないからと言ってお金を借りすぎると、当然ながら返済できなくなって経営に行き詰まってしまうおそれがありますので、法人の経営者には慎重な判断が必要です。

(4) いくつかの例外がある

総量規制には例外となる借入があります。

例えば、医療費の緊急貸付けです。緊急に医療費が必要なときに借入ができないと、生命や身体に大きな悪影響が出るおそれがあります。
こういったときは総量規制の対象外となっているため、当座の医療費に充ててもかまいません。

また、段階的な返済のための借り換えや、預金口座のある金融機関から融資を受けるまでの間の、いわゆる「つなぎ融資」なども総量規制の対象外です。

さらに、収入のない専業主夫や専業主婦等の場合、配偶者の同意を得れば夫婦合算で年収3分の1までなら借りられる「配偶者貸し付け」というものもあります。

2.年収の3分の1を超える借入はできない?

とはいえ、何らかの理由で総量規制を超えた借入をしたいと考える方は多いでしょう。
「借りる先に何も言わなければ年収の3分の1より多く借りられるかもしれない」などと思うこともあるかと思いますが、結論から言うとこれは避けるべきです。

貸金業者その他でお金を借りると、その情報は「指定信用情報機関」という組織に登録されます。

そこには、借りた人の年収や借入状況、返済状況まで様々な情報が登録されており、各貸金業者は、随時その情報を参照することができます。

お金を借りたい人がいると、貸金業者は指定信用情報機関の情報機関の情報を見て、「この人に貸すと総量規制に引っかかるな」などと判断ができるのです。

このように、業者同士のネットワークによって様々な情報がやり取りされているので、バレずに総量規制以上のお金を借りることはできないでしょう。

【保証人などがいても借入は不可】
「高収入な保証人がいれば、自分の年収の3分の1を超えて借りられるのでは?」と考えるのは早計です。例え保証人が高収入であっても、自分の年収の3分の1を超える金額を貸金業者から借りることは不可能ですのでご注意ください。

3.総量規制内での借入が返せなくなったら

総量規制の範囲内で借入をしていても、返済不能に陥ることはあります。

総量規制はあくまで貸金業者からの借入を規制するものであり、他の金融機関からの借入は含まれません。
各債権者への支払い額が多くなったり、収入以上の支出が重なったりすれば、生活が苦しくなって返済できなくなることもあるでしょう。

どうしても支払いが難しい場合、どうすれば良いのでしょうか?

(1) 新しく借入をして支払うのは厳禁

まず、貸金業者以外からお金を借りて、それを支払いに充てるのは絶対にやめてください。
毎月の返済額に加えて利息などが発生するため、状況が悪化してしまいます。

また、クレジットカードのショッピング枠でブランド品を購入し、売却して現金化するなどの行為もしてはいけません。

これはそもそもカード会社の規約で禁止されていますし、後述する債務整理の際にも失敗の一因となる可能性があります。

(2) 債務整理による借金の整理

借金問題を解決するには、基本的に借金を返済するしかありません。しかし、返済できるお金があれば苦労しないでしょう。

そこで、「債務整理」という方法をご検討ください。
債務整理をすれば、返済総額を合法的に減らしたり、借金の支払い義務自体を免除してもらったりすることができる可能性があります。

債務整理には、いくつかの手段があります。
どの債務整理が自分に合っているのかは、弁護士と相談してアドバイスを求めることがおすすめです。

[参考記事]

債務整理とは?わかりやすく解説!|方法・種類・メリット

4.借金のお悩みは弁護士へ!

借金で生活が苦しいままだと、思考が鈍って冷静な判断ができなくなることがあります。
その結果、新たな借入をする、または督促を無視するなどして、事態を悪化させてしまう人が後を絶ちません。

弁護士に依頼すれば、数日以内に督促が止まります。その後は最適な方法で債務整理をして、返済額を減免することになるでしょう。

借金の相談は他人にしづらいかもしれませんが、弁護士には守秘義務があるので安心です。多くの方が、弁護士に依頼することで日々借金問題から解放されています。

借金問題でお悩みの方は、ぜひ泉総合法律事務所の弁護士へご相談ください。

相談は何度でも無料です。借金の悩みや不安についてお気軽に弁護士へご相談ください。
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