住宅ローン以外の抵当権を第三者弁済で抹消し個人再生

男性
50代男性 公務員
借入理由: 両親への援助
手続き : 小規模個人再生(住宅特例有)
ご相談前 ご依頼後
借⾦総額 約4,700万円 約490万円
毎月の返済額 約25万円 約8万円
[事例 98]

背景

Aさんはご結婚を機に住宅を購入され、問題なく生活をされていました。ところが、両親から生活費の援助を求められることが増え始め、借金をしてまで援助をするようになってしまいました。

また、Aさんのご両親が他界してしまったことで、ご両親借入れの保証をしていたAさんは保証債務の支払いもしなければならなくなりました。

その結果、Aさんの負債総額は4000万円以上となり、困り果てたAさんは当事務所へ相談に来られました。

弁護士対応 - 住宅資金特別条項の要件をクリアするための方法をご提案

Aさんに早速話を聞くと、Aさんのご希望は「自宅不動産を残したい」とのことで、これが一番の要望のため個人再生手続きを提案いたしました。そして、手続きに入ろうとしたところ、自宅不動産に住宅ローン以外の抵当権が設定されていることが判明しました。

弁護士は、「これは要件違反のため、このままでは手続きを取ることが出来ない。この抵当権を抹消しなければならない」と説明しました。

しかし、Aさん自身が返済すると、この債権者だけを特別扱いすることになるため、裁判所から「偏頗弁済」と指摘を受ける可能性がありました。そうすると、Aさんの返済額は当初の予定金額よりも増加してしまうことになります。

そこで、弁護士はAさんに「第三者の方に代わって支払をしてもらえないか」と提案したところ、Aさんはご親族の方の返済によって自宅についた抵当権を抹消することが出来ました。

結果 - 第三者弁済を強調して偏頗弁済の指摘を免れる

今回Aさんは、手続きを取るために特定の債権者だけに返済をしてしまっています。そのため、裁判所からの指摘があった場合には、この返済した金額を当初の予定金額に上乗せされる可能性がありました。

そこで弁護士は、「第三者の資金であること」を強調して説明し、Aさんの返済額が増額されないよう主張いたしました。

その結果、裁判所もAさんの資産が流失していないと判断いただき、増額の指摘を受けずに無事手続きが認可されました。

 

弁護士からのコメント

個人再生手続は住宅を残しながら、他の借金を減額し、分割で返済することが出来る手続です。しかし、住宅を残すための要件やクリアしなければならないことが多数あります。

今回のAさんがもし、相談せずに自分で返済をしてしまった場合、もしかすると返済額が上がるという不利益を被ってしまった可能性もあります。

借金の支払いに不安がでたら、まずは弁護士へ相談下さい。当事務所では、経験豊富な弁護士が的確なアドバイスでお手続きをサポートさせていただきます。

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