借金返済 [公開日]2018年4月26日[更新日]2023年10月11日

消費者金融やカードローンに同時申込・複数申込する危険性

消費者金融・カードローンの同時申込、複数申込の危険性

「借金はしたくない」と思っていても、急な入用でどうしても消費者金融などからの借入に頼らなければならない人も少なくないでしょう。
審査で落ちる事も考えて、中には2カ所以上同時に申込を申請する人もいます。

消費者金融やカードローンの審査に落ちたら、改めて別の企業に申込をしなければなりません。
そのような手間を考えると、同時に複数の消費者金融やカードローンに審査の申込をした方だと安心で便利だと考えるのは当然のことです。

このような申込の方法を、俗に「同時申込」「複数申込」と言ったりします。
実際に「同時申込」「複数申込」をして融資が得られたという方も少なくありませんが、このような申込方法は必ずしも審査担当者に対して良い印象にならず、審査上プラスにもなりません。

むしろ、数が多いと悪い信用情報として記録されてしまうことがありますので注意しましょう。

1.同時申込・複数申込の危険性

消費者金融に限らず、銀行や信販会社、クレジットカード会社でも、新規顧客に融資を行う場合やクレジットカードを発行する場合で一番重要なポイントは、申込者のお金に関する「信用情報」です。

CICとJICCといったいわゆる信用情報機関では、加盟する企業から提供される顧客の信用情報(借入状況・返済状況・滞納状況などの情報)を保存しており、加盟店からの照会があればその信用情報を共有します。

そして、消費者金融などの金融機関は、新たな申し込みがあった際や与信調査時に、CICとJICCといった情報機関の信用情報を調査します。
そこで、「この人にお金を貸すことはリスクが大きい」と判断すれば審査に落としてしまうことが考えられます。

さて、融資の申込があった場合、各消費者金融は申込があった情報を必ず信用情報機関に登録することになっています。
そして各消費者金融は、信用情報機関に当該消費者の信用情報を照会します。

そうなると、同時申込・複数申込の場合、申込記録がいくつも同時に登録されます。
審査担当者からしてみれば「なぜ一度に何社も申し込みをするのだろう?本当にお金を貸しても大丈夫か?」と疑います。

「支払の延滞」「債務整理」といった事故情報とは違うものの、このような同時申込・複数申込は「申込ブラック」と言われ、マイナスの情報と判断されてしまう可能性があります。

2.同時申込・複数申込で審査落ちする理由

申込者からすれば、「念のため複数申し込んだだけなのに、なぜ審査上でマイナスになるのだろう?」と疑問に思うかもしれません。
なぜ審査担当者は、「同時申込」「複数申込」を不信に思うのでしょうか。

その具体的理由として、同時申込・複数申込は以下の3つの理由が疑われるからです。

  • 総量規制オーバー
  • 他社で断られた
  • 貸し倒れリスク

(1) 年収の3分の1以上の貸付はできない

消費者金融の場合は、「総量規制」といって、年収の3分の1を超えて貸し付けをすることが法律上禁じられています。

よって、複数申し込み・同時申し込みの場合で他社からの融資が決まっていれば、総量規制オーバーで貸付ができない可能性があり、債権者側が審査に通すメリットはありません。

なお、これに対して銀行の場合(いわゆる「カードローン」)は総量規制対象外なので、年収の1/3を超えた貸付が可能です。

(2) 他社で断られた

申込み記録がいくつも登録されているのに契約記録が無い時は、何らかの理由で他社では融資してもらえなかったと審査担当者は疑います。

上記の総量規制が厳しい中で、どの消費者金融も、マイナスな情報が無い人であれば積極的に貸して顧客を確保したいはずです。
それなのに(借入が0件にもかかわらず)融資を受けられていないのには何らかの理由があるはずだ、と審査担当者が疑ってしまうのも無理はありません。

過去に融資を断られたということは、2件目の審査する消費者金融としては、審査をする上での-要素となるのです。

(3) 貸し倒れリスク

申込件数が複数あると、審査担当者としてはやはり「お金に困っており、とにかく借りられるところから借入をしようとしている」と疑ってしまいます。

このような借り主は、最終的には貸し倒れの可能性が高いと判断されてしまい、審査担当者も融資に二の足を踏んでしまいます。

3.まとめ

このように、なんとかお金を工面したいからといって消費者金融やカードローンの「同時申込」「複数申込」をすることは、信用情報のマイナスに繋がってしまうためお勧めできません。
特に債務整理によるブラックリスト登録が終わった直後(喪明け)は複数申込をしてしまう方が多いのですが、喪明けだからこそ1社に絞って申請することをお勧めします。

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