ジャックスカード・ローンの取り立てが辛い場合の借金解決方法
老舗の大手信販会社である株式会社ジャックスが発行する「ジャックスカード」は、安心感と手軽さで人気のクレジットカードです。
しかし、便利に使えるものであるが故にうっかり使い過ぎてしまい、返済ができずに追い込まれてしまうこともあります。
ここでは、ジャックスカードで借金し返済に悩んでいる方に向けて、解決方法をご提案します。
1.ジャックスカードの特徴
ジャックスカードを発行している株式会社ジャックスは、昭和29年創業の大手信販会社です。主にオートリースやショッピングクレジットを取り扱ってきた会社ですが、クレジットカード事業にも力を入れています。
ジャックスは、現在は三菱UFJフィナンシャル・グループの一員となっています。クレジット業務で培った与信ノウハウを活かして、同グループの三菱UFJ銀行が提供する個人ローンの保証業務を行っています。
この他に、ジャックスは家賃保証や集金代行、インターネットにおける決済サービスなど幅広い事業を展開しており、消費者信用の分野における総合企業として成長を続けています。
そんなジャックスのクレジットカードのラインナップは豊富で、スタンダードなジャックスカードのほか、ガソリンスタンド、電器店、ディスカウントショップなど多方面のサービスとの提携カードを発行しています。
また、ジャックスでは、還元率1.25%の高還元率カード「REX CARD」やリボ払い専用の「R-styleカード」を発行しており、若い人の間で特に人気となっています。
ジャックスの発行するクレジットカードは、初年度の年会費が無料で、次年度以降も条件をクリアすることで年会費無料となるものが多くなっています。
所持コストがほとんどかからないことから、クレジットカード初心者でも安心して持つことができます。
なお、ジャックスのクレジットカードにはキャッシング枠を付けることができます。
スタンダードなジャックスカードの場合、貸付金利は18.0%、利用可能枠は10~50万円となっています。返済方法は、1回払いもしくは元金定額リボルビング払いになります。
また、ジャックスでは「プレミアビアージュ」というカードローンも提供しています。
ジャックスのカードローンの利用可能枠は最大500万円、貸付金利は4.50~18.00%、返済は元利定額リボルビング払いになります。
クレジットカードでのキャッシング枠はそれほど大きくないので、高額の借入にはカードローンの方が向いていると言えるでしょう。
2.ジャックスを滞納し取り立てを受けたら
ジャックスカードやカードローンの借金は、毎月の返済日に契約どおり返済しなければなりません。
借入が嵩み残高が増えてしまった場合には、当然ながら毎月の返済額も増えてしまい、返済が厳しくなってしまいます。
ジャックスカード以外にも、水道光熱費費や医療費、住宅ローンや車のローン、子どもの学費など、様々な支払いがあり他社からも借入をするケースは少なくありません。
こうなれば尚更やりくりが大変でしょうから、毎月の支払いが膨らみ首が回らなくなってしまった…という事態は珍しくありません。
ジャックスカードの借金を滞納すると、やがてジャックスから督促・取り立てを受けるようになります。
返済しない状態を続ける(督促・取り立てを放置する)と、カードやローンが強制解約となり、最終的には給与・預貯金などの財産を差押えられてしまうこともあります。
また、「ジャックスから身に覚えのない請求が来た」「ジャックスカードを持ってないのに督促の電話が来た」という場合は、三菱UFJ銀行のローンを保証会社として取り立てをしているのかもしれません。
この場合も、早急に対処しなければ法的措置・強制執行となる可能性があるでしょう。
滞納の初期段階でジャックスに問い合わせれば、分割払いや支払い猶予を受け入れてもらえる可能性があります。
リボ払いなど手数料のかかる支払い方法を止めた上で分割払いを認めてもらえれば、もしかしたら完済の目処が立つかもしれません。
しかし、自力での借金完済はもう無理だと思われる状態にまでなっているのなら、合法的な手段で借金を根本から整理することをお勧めします。
3.ジャックスカード・ローンの借金は任意整理できる
(1) 任意整理とは?
借金がなかなか減らない、支出が収入を相当上回っているという場合には、「債務整理」での借金の整理がお勧めです。
債務整理とは、法律に則った手続きをとることにより借金の負担を軽減できる方法です。具体的には、債権者との交渉や裁判所を通して、借金の減額・免除を目指します。
債務整理のうち、日本で最も多く行われている手法は「任意整理」です。
任意整理は最も簡易・迅速に手続きができ、費用も安価で済むため、債務整理の最初の手段として選択する方が多いです。
任意整理は、借金をしている債権者(貸金業者など)と直接交渉して借金の支払方法を変更してもらい、返済負担を軽くする方法です。
裁判所に申し立てる必要はないので、誰にも知られずに手続きがしやすいというメリットもあります。
ジャックスでは、5年(60回)以内の支払いで残りの借金を完済できる場合には、任意整理に応じてもらえるケースが多いでしょう。
任意整理時には遅延損害金や将来発生する利息について一部免除してもらえるケースもありますが、これはケースバイケースです。
ジャックスのクレジットカードやカードローンについて任意整理したい場合には、弁護士に依頼するのがおすすめです。
弁護士に任意整理を依頼すれば、次のようなメリットが得られます。
(2) ジャックスの任意整理を弁護士に依頼するメリット
①ジャックスからの督促が止まる
弁護士に任意整理を依頼すると、手続きに入る前にジャックスに「受任通知」を送ってもらえます。
貸金業法により、弁護士の受任通知を受け取った後の取り立て行為は禁止されているため、以降ジャックスから督促を受けることがなくなります。
これにより精神的な余裕が生まれますし、借金の返済がストップすることで気持ちに余裕をもって弁護士費用なども準備できます。
②取引履歴の開示請求をしてもらえる
弁護士に任意整理を依頼した場合、取引履歴の開示請求から任せられます。
通常は、受任通知を発送する時に同時に取引履歴の開示請求もします。弁護士が取引履歴を請求すれば、ジャックス側の素早い対応も期待できつでしょう。
つまり、スピーディーに任意整理が完了しますので、1日でも早く借金の悩みから解放されます。
③希望する条件での交渉をまとめてもらえる
任意整理では、ジャックスの担当者と支払条件について交渉する必要があります。
ジャックス側としては、当初の約束通り借金を返済してもらえなくなるのですから、交渉に応じてもらうのは簡単ではありません。自分でジャックスと交渉しても、相手にしてもらえない(門前払いを受ける)可能性が高くなります。
ジャックスとの交渉は、法律知識があり、交渉にも慣れた弁護士に任せるべきでしょう。
弁護士が提示する和解案ならば、ジャックスも安心して交渉に応じてくれる可能性が高くなります。
④和解契約書を作成してもらえる
ジャックスとの交渉が成立したら、残りの借金の支払いについてジャックスと契約を締結し直すことになります。つまり、和解契約書(合意書)を取り交わさなければならないのです。
和解後は、以前の返済額ではなく、和解契約書で合意した返済額の支払いを毎月行います。
弁護士に任意整理を依頼すれば、内容を吟味した上で和解契約書を作成してもらえます。ご自身に不利な合意書が作成されてしまうリスクを避けられるでしょう。
4.ジャックスの借金は個人再生・自己破産で大幅減額
ジャックスカードの借金を債務整理する場合、「個人再生」「自己破産」という方法もあります。
任意整理では原則として元金は減額できませんので、借金が多額の場合(多重債務状態の場合)や、ジャックスから任意整理を拒否されてしまった場合には、これらの債務整理方法が有効でしょう。
個人再生も自己破産も、裁判所に申し立てて手続きします。個人再生ならば借金の大幅減額が、自己破産ならば借金の全額免除が見込めます。
なお、個人再生や自己破産を選んだ場合、ジャックスカードの借金のみを整理するのではなく、原則としてすべての借金を整理することになります。
個人再生と自己破産は、それぞれ向いている人が違います。
どちらの方法がよいのかは弁護士と一緒に慎重に検討して決めましょう。
(1) 個人再生とは?
個人再生は、元本から大幅に圧縮した借金を計画通り原則3年(特例5年)間返済し続けることで、残り借金の返済を免除してもらえる手続きです。
個人再生をすれば、任意整理と比べて借金を大幅に圧縮できます。どれくらい借金が減るかは債務の総額や手持ちの資産額などによって変わりますが、おおよそ5分の1〜10分の1程度まで圧縮されます。
個人再生をするには、毎月安定した収入が必要です。
パートやアルバイトでも、転職を繰り返していないならば個人再生できる可能性はあります。しかし、無職の場合には通常は個人再生ができません。
なお、個人再生では、住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用することができるため、住宅ローンを整理の対象から外すことが可能です。
個人再生を選べば、借金のために大切なマイホームを処分しなくて済むということです。
しかし、手続きが複雑で必要書類も多いため、弁護士への依頼は必須です。
弁護士費用や裁判所費用が高額になりがちな点にも注意しましょう。
(2) 自己破産とは?
自己破産は、借金の支払いができない状態であることを裁判所に認めてもらった上で、全ての借金の支払義務を免除してもらう手続きです(税金や保険料などの公租公課を除く)。
借金を免除してもらうには、裁判所から免責の許可を受ける必要があります。免責とは、借金の支払義務を免除してらうこと(=借金を0にしてもらうこと)です。
自己破産をする場合には、手持ちの価値ある財産を換金して、できる限り借金の返済に充てなければなりません。資産価値の高い住宅や車は失ってしまうことになると思いましょう。
しかし、自己破産しても99万円までの現金や生活必需品などは手元に残しておくことができますので、その後の生活に関して過度な心配は不要です。
このような財産の処分の他、手続中の引越し・旅行の制限、資格制限(職業制限)なども生じる可能性がありますので、自己破産をする場合は弁護士に詳細を尋ね慎重に手続きを検討しましょう。
5.まとめ|債務整理は弁護士に相談を
ジャックスなどのクレジットカードのキャッシングやカードローンで借金し、返済が難しくなってしまった場合には、債務整理について弁護士に相談してみましょう。
弁護士ならば、どの債務整理方法があなたにとって適切かを判断し、手続きを進めてくれます。
任意整理の際には、債権者との交渉で弁護士の専門知識が必要不可欠です。
個人再生や自己破産の申立ての際には、たくさんの書類を揃えて裁判所に提出する必要があります。
弁護士に依頼すれば、債権者宛の通知、債権者との交渉、裁判所への必要書類の作成・提出、裁判所とのやりとりなどすべて任せることができます。
精神的なストレスから解放され、生活再建に向けて準備を進めることも可能になります。
泉総合法律事務所では、クレジットカードの債務整理に詳しい弁護士が、スピーディーかつスムーズな借金問題の解決のために全力を尽くします。
一人で悩まず、専門家にぜひお気軽にご相談ください。