借金返済 [公開日]2018年3月12日[更新日]2021年9月24日

クレジットカードの滞納で借金地獄|返せない場合の対処法

クレジットカードはとても便利なもので、日常的に使用している方も多いでしょう。

しかし、買い物の際にクレジットカード会社が立て替えてくれたお金を後日返済する形となるため、クレジットカードの利用分は「借金」と同じです。

そんなクレジットカードを使い過ぎてしまい、多額の負債を返済できなくなってしまったら、どのように対応したら良いのでしょうか?

今回は、クレジットカードで多額の借金をしてしまった場合の対処方法をご紹介します。

なお、クレジットカードの借金を返せないまま放置するとどうなるのかについては、以下のコラムで解説をしています。

[参考記事]

クレジットカードの滞納で裁判に!?クレカが払えない場合の対処法

1.クレジットカードが返済できない場合の対処法

クレジットカードは便利なようで、知らず知らずの間に借金が増えやすい性質を持っています。
複数のクレジットカードを併用したり、カードローンやサラ金にも手を出してしまったりすると、いつの間にか多重債務者となってしまうので注意が必要です。

それでは、クレジットカードで借金が増えすぎてしまったら、どのようにして解決すればよいのでしょうか?

(1) クレジットカード会社と交渉をする

まず、各クレジットカードのお問い合わせセンターなどに連絡をして、支払いの猶予や分割払いの設定をお願いすることを考えます。

カード会社によっては、返済が難しい場合に相談ができる専用窓口を設けているところもあります。

これまで支払えなかった理由や具体的な返済スケジュールを提示することで、分割払いを認めてもらえる可能性があります。

[参考記事]

クレジットカードの滞納で強制解約通知が届いたら

(2) 時効の成立を確認する

クレジットカードの借金ではあまりないケースかもしれませんが、最後の返済から長期間が経過している場合、時効が成立している可能性があります。

時効が成立している場合、「援用」を行うことでその会社への借金の返済義務がなくなります。

借金の時効について、詳しくは以下のコラムをご覧ください。

[参考記事]

借金の時効が成立する条件と、時効の援用ができないケース

(3) 債務整理で借金を減額・免除してもらう

債務整理とは、借金を整理するための法的な手続です。
クレジットカードの負債だけでなく、銀行カードローンや消費者金融(サラ金)など他の借金も減額・免除してもらえる可能性があります。

クレジットカードの借金が多額である、他の負債も多く多重債務者となってしまっているという方は、債務整理によって借金問題を根本的に解決することが最も有効な手段でしょう。

ただし、債務整理にはいくつかの方法があるので、ケースに応じて適切な手続を選択することが重要です。
以下では、クレジットカードの借金をしている場合に有効な債務整理方法をご紹介します。

3.借金解決のための債務整理方法

債務整理には、主に以下の3つの方法があります。

(1) 任意整理

債権者(=借入先。クレジットカード会社など)と直接話合いをすることで、借金の返済金額や支払いスケジュールを決め直す方法です。
裁判所を介さずに「任意」で話合いをするので、「任意整理」と言われています。

任意整理では、主に将来利息を免除してもらった上で支払期間を3年~5年とし、借金を完済することを目指します。
つまり、借金の元本を36回~60回程度で割り算して、その金額を毎月支払い続けたら、借金を完済できるということです。

キャッシングの年利は15~18%程度となっていることが多いですが、任意整理に成功するとこれらが0になることが多いので、支払い総額が大きく減るでしょう。

特に「リボ払い」の場合には、完済までに高額な利息がかかり続けるために借金が全く減らない、という状態になりがちですが、今後発生する利息を免除してもらえれば、完済までの道のりが楽になります。

しかし、負債の金額や状況によっては、任意整理で解決できない場合があります。
そのような場合には、個人再生や自己破産など、別の債務整理方法を検討すべきです。

(2) 個人再生

裁判所で認可してもらうことにより、すべての負債の返済額を大幅にカットしてもらえる手続です。

任意整理でカットできるのは利息部分だけですが、個人再生なら元本を含め5分の1~10分の1まで大きく削減できることがあり、その減額効果は非常に大きいです。
減額された負債の金額を、原則として手続後3年の間に支払っていく必要があります(3年ではどうしても支払いが苦しい場合、5年にまで期間を延長することが認められることがあります)。

しかし、手続き後の支払いが前提となることから、個人再生を裁判所に認めてもらうには安定した収入が必要です。
収入が低すぎる方、安定しない方、定職に就いていない方などは、個人再生が難しくなるケースがあります。

また、必要書類も多数あるので、弁護士に依頼しないとスムーズに進まず、対応が困難となるでしょう。

[参考記事]

個人再生ができない人とは?|失敗する理由と対策

なお、後述する自己破産とは違い、個人再生では基本的に財産を処分する必要はありません。また、住宅ローンを抱えている方は、「住宅資金特別条項」を利用することで持ち家を守ることも可能です。

[参考記事]

住宅資金特別条項(住宅ローン特則)の利用要件

(3) 自己破産

負債と手持ちの財産を清算し、最終的に負債の支払い義務を免除してもらえる手続です。

自己破産をすると、クレジットカードの負債を含めたほとんど全ての支払義務が免除されます(ただし、滞納している税金等、免除されない債務もあります。)。

一方で、自己破産をするときに一定以上の財産を持っていると、その財産は失われてしまいます
債務者の目ぼしい財産をお金に換えて債権者に弁済することで、残った借金の支払義務を免除してもらうという仕組みなのです。

しかし、生活に最低限必要な財産は残すことができます。
例えば、家具・家財などの生活必需品の他、現金であれば99万円まで手元に残すことができますし、裁判所によっては、預貯金・生命保険の解約返戻金などの個別の財産であっても、それぞれが20万円以下であれば所持を認められることがあります。

[参考記事]

自由財産とは|自己破産しても財産が残せる!拡張は可能か?

破産できる借金の金額に上限もないので、どれだけ多額の負債があっても支払い義務が0になります。
借金額が膨大な方や、現在の収入が少ない方、無職である方などには、自己破産が最も効果的な解決方法と言えるでしょう。

3.クレジットカードの借金が返せないなら弁護士へ

以上のように、クレジットカードの借金は最終的には債務整理により解決することが可能です。

ただ、どの債務整理手続をするとしても、専門的な対応が必要です。

任意整理では、債権者と交渉をして有利な条件で和解する必要があります。
個人再生や自己破産は非常に複雑で専門的な手続なので、個人で対応すること自体が困難です。

そもそも、どの債務整理手続が自分の借金解決に効果的なのかが分からないことも多いでしょう。

失敗なく確実に借金問題を解決するためにも、債務整理をするならば、専門家である弁護士に相談するのがお勧めです。

クレジットカードで借金が増えすぎてお困りの方や、将来返済ができなくなるのではないかとご不安な方は、まずはお気軽に泉総合法律事務所の弁護士までご相談ください。

どの手続が最も適しているのか?という判断は慎重に行う必要があります。
その点、泉総合法律事務所ではこれまでに借金問題を解決してきた実績・事例が豊富にありますので、ご相談者様に最適な解決方法をご案内できるでしょう。

[解決事例]

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