三井住友VISAカードの借金は任意整理で解決できる
三井住友VISAカードは、非常に知名度の高いクレジットカードの1つです。
株式会社三井住友ファイナンシャルグループに属している「三井住友カード株式会社」が扱っているカードで、日本で初めてVISAカードを発行した会社としても知られています(実際にはMasterCardブランドも扱っています)。
学生向けカードも取り扱っているため、「学生時代に初めて作ったカードが三井住友カードだった」という人もいるかもしれません。
今やクレジットカードは社会人のほとんどが所有しており、その支払いは生活の中でも避けて通れない重要な義務です。
しかし、病気や怪我、失業、減給、不慮の事故など、様々な理由で支払いが困難になることもあります。
クレジットカードが支払い滞納に陥ると、金利の高い延滞金(遅延損害金)が発生し、クレジットカードを解約され、最終的には法的措置を受けるリスクもあります。
しかし、クレジットカードの滞納は、早期に適切な対処をすれば状況を改善できる可能性があります。
この記事では、三井住友VISAカードの返済が苦しくなった時、完済が難しい時の対応策を解説していきます。
1.三井住友VISAカードの特徴
三井住友カードのメイン商品である三井住友VISAカードには、「三井住友カード」「三井住友カードゴールド」「三井住友カードプラチナ」など複数の種類があり、年会費が必要なものも多いです。
しかし、年会費を減額または無料にするサービスもありますので、実際には多くの人が年会費無料で三井住友VISAカードを利用している可能性があります。
三井住友VISAカードは、特にセキュリティ面で特徴があります。
不審な利用がないか、クレジットカードの利用状況を常時監視する体制を整えているのです。
もし不自然な利用があったときには、契約者に電話またはメールで教えてくれます。
また、不正に利用されたときには、60日前まで遡って不正利用された分を補償してくれます。
さらに、違う人が利用したときにわかりやすいように、カードの裏面に契約者の顔写真がついたカードを発行しています。
顔写真のないカードを発行してもらった後でも、別途申し込めば顔写真のあるカードに変えてもらえます
リボ払いの金利は実質年利15.0%、遅延損害金の金利は年14.6%であり、他のクレジットカードと比べ利率に大きな違いはありません。
2.三井住友カードの支払いができないとどうなる?
三井住友VISAカードの引き落とし日は、毎月10日と26日で選ぶことができます。
10日に設定した場合、ある月の16日から翌月15日までの利用分は、翌々月の10日に引き落とされます。
26日に設定した場合、ある月の1日から末日までの利用分は、翌月の26日に引き落とされます。
しかし、これらの引き落とし日に支払いが間に合わないと滞納扱いになってしまいます。
引き落とし日に残高不足だった場合、利用している金融機関ごとに対応が違います。
再引き落としをしてくれる金融機関であれば、毎月10日払いの時はその月の末日まで、26日払いの時は翌月15日まで毎日再引き落としがあるので、口座に入金すれば自動的に滞納状態は解消されます。
同じグループである三井住友銀行の場合、支払日の0時を過ぎた頃に引き落としがあり、その時に残高不足であれば同じ日の24時近くにもう一度引き落とし処理があるそうです。なお、三井住友銀行の公式ホームページでは「引き落とし日の当日18時までに入金してください」というアナウンスがあります。
再引き落としに対応していない金融機関の場合、三井住友カードが指定する口座へ振り込みが必要です。
残高不足で引き落としができない状態を放置していると、遅延損害金が発生してどんどん支払いが苦しくなっていきます。一日でも早く自分で三井住友カードに電話して対処法を問い合わせるなど、できるだけ早急に対処するようにしましょう。
日数が経過すると、利用停止、督促・取立て、強制解約、信用情報への事故情報の登録(ブラックリスト)、法的措置などのリスクが生じ、最終的には給与や預貯金などの財産を差し押さえられて強制的に借金を回収される可能性があるでしょう。
特に、裁判所から支払督促や訴状が送られて来た場合、差し押さえの処置はもう目前まで迫っていることになります。
給与の差し押さえを受ければ手取り額が減ってしまうほか、勤務先に借金の滞納がバレてしまうので、差し押さえは極力回避するように動くべきでしょう。
3.カードの支払いが苦しい場合は任意整理
三井住友カードを利用した結果として借金の返済に追われても、引き落とし日になんとか支払いを続けられているうちはセーフと言えます。
しかし、延滞を繰り返し、カード会社に分割払いや支払い猶予をお願いしたとしても支払う余裕がないような場合は、弁護士に借金問題を相談してみてください。
弁護士に依頼をすると、借金の利息や元金を減らしたり借金の全額免除をしたりして借金問題を根本から解決できる「債務整理」を行ってくれます。
三井住友VISAカードによる借金でも、債務整理は問題なく行えるのでご安心ください。
債務整理には主に3種類の手続き方法がありますが、クレジットカードの整理で最もよく利用されるのは「任意整理」です。
(1) 任意整理とは?
任意整理は、借金の将来利息を一部カットしてもらうなどして返済の負担を減らし、36回~60回程度(3年~5年)の回数で毎月分割払いしていく方法です。任意整理を行うには債権者(カード会社や代理人となった債権回収会社)との個別交渉と和解が必要になります。
一般の方が三井住友カード側にコンタクトを取って「任意整理で借金を整理したいです」などと言っても、門前払いをされてしまうでしょう。
しかし、弁護士に交渉を依頼すれば、あなたの現在の収入や支出、借金の状況などを加味した上で、無理のない返済計画でまとまるように交渉を進めてくれます。
任意整理は元金の減額はできないので、借金総額を大幅に減らせるわけではありません。
しかし、特に利率の高いクレジットカードのリボ払いや消費者金融(貸金業者)からの借金ならば、利息が減るだけで返済がかなり楽になります。
生活に無理のない現実的な額に月々の返済金額を抑えられるよう、弁護士と一緒に新たな返済計画を考えていきましょう。
(2) 三井住友カードは任意整理に応じるの?
任意整理は裁判所を通さない手続きなので、債権者の側には任意整理に応じる義務のようなものはなく、あくまで債権者の経営判断により合意内容を決定して構いません。
仮に債権者が任意整理に応じないならば、応じてくれない業者以外について任意整理を行い、毎月の返済額を減らすことになるでしょう。
もしくは、全部の業者に対して自己破産や個人再生を行うことも考えられます。
とはいえ、「一切任意整理には応じない」というスタンスの業者は少数派です。
なぜかと言えば、仮に任意整理を拒否して債務者が個人再生や自己破産など行えば、返済してもらえる金額が少なくなったり、最悪の場合一円も回収できなかったりする可能性もあるからです。
アコムやアイフル、プロミス、モビットなどの知名度の高い貸金業者・消費者金融や、三井住友カード、エポスカードなどの大手クレジットカード会社、カードローン会社については、問題なく任意整理に応じてもらえる可能性が高いでしょう。
もっとも、これまでの取引内容などによっては「減額はしないが長期の分割払いは受け入れる」「一括支払いならば利息を免除する」などという厳しい条件になるケースもあります。
[参考記事]
任意整理に応じない業者はいる?和解できない理由とは
4.任意整理できない場合の個人再生・自己破産
利息のカットだけでは完済が難しいケースや、任意整理を受け入れてもらえないケースでは、個人再生・自己破産といった裁判所を通す債務整理手続きを検討することになります。
(1) 個人再生
個人再生は、裁判所を介し手続きをすることで、借金を元金から5分の1~10分の1程度に減らし、原則3年かけて毎月分割返済していく方法です。
借金の額を元金から大幅に減らすことができるので、利息のカットでは完済が望めないほどの高額な借金を背負っている人にとっては非常に有益な手続きです。さらに、住宅ローン支払い中のマイホームだけ減額せず手元に残すことができます。
しかし、一方で手続きが複雑で費用が多くかかることがデメリットです。
とは言え、弁護士に依頼すれば裁判所手続きなどは代行してもらえますし、必要なアドバイスも受けられるので、個人再生の際には弁護士に相談することが一般的と言えます。
(2) 自己破産
裁判所に申し立てて、借金の免責、つまり返済額をゼロにすることを狙うのが自己破産です。
自己破産が認められれば、クレジットカードの借金だけでなく、消費者金融からの借金、住宅ローンや車のローンによる借金、キャッシング、個人間の借金もすべてゼロになります(税金などの公租公課は免除できません)。
減額率という面では最強の債務整理手段といえますが、生活必需品などを除く一定以上の財産が処分の対象になったり、手続中は一部の資格に制限がかかるケースがあるなどのデメリットも存在します。
不安な方は弁護士に相談をして、「自分が自己破産をするとどのようなリスクがあるのか」「本当に自己破産しかないのか」などを確認してみると良いでしょう。
なお、「ギャンブルや浪費が理由の借金は自己破産してもゼロにならない」と噂されることが多いのですが、しっかりと反省の意を示して手続きに協力することで、実際には免責されるケースが多いです。弁護士のアドバイスを聞いた上で必要書類を作成し、手続きを進めていきましょう。
5.まとめ
三井住友カードの借金は、滞納の初期段階ならばカード会社に連絡することで分割払いや支払いの猶予を受けられることがあります。
しかし、現状のままで完済が難しいならば、弁護士に相談・依頼して債務整理を行いましょう。
クレジットカードの借金は、原則として問題なく債務整理することができます。
債務整理をすれば、借金問題から解放された新しい生活を送ることが可能になるでしょう。
債務整理を行う場合は専門家である弁護士に必ず相談し、あなたにとってベストな解決方法を選択し、手続きも代理してもらいましょう。
弁護士費用はかかるとしても、自分で債務整理をすることは現実的ではありません。予想外に時間がかかり多くのストレスを感じることになるだけでなく、そもそも債務整理手続きについて債権者や裁判所に門前払いされてしまうこともあります。
借金問題は、弁護士に依頼するのが確実かつスピーディーな解決方法なのです。
泉総合法律事務所は、東京、神奈川、埼玉、千葉に多数の支店を解説しており、各支店で借金解決の実績が大変豊富です。
債務整理のご相談は何度でも無料となっておりますので、是非一度泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。