借金返済 [公開日]2018年6月1日[更新日]2024年4月5日

イオンカードの支払いができない|クレジットカードの滞納は弁護士へ

イオンカードをご利用の方で、引落とし前にお金が足りず困り果てている、というケースは少なくありません。
イオンカードは審査があまり厳しくないため、軽い気持ちで利用を始め使い過ぎてしまうことは珍しくないのです。

なんとかやりくり出来ているうちは良いですが、やがて支払いができなくなり、滞納が続けば大変な事態になってしまいます。

このコラムでは、イオンカードで借金をして支払いできない!とお悩みの方に向けて、返済が困難になった場合にどうすれば良いか?を弁護士が説明します。

なお、イオン銀行のカードローンを滞納している方は、以下のコラムをご覧ください。

[参考記事]

イオン銀行カードローンが返せない時に必ず知っておくべき対処法とは

1.イオンカード滞納による影響

クレジットカードによる借金は、ショッピングの分割払いやリボ払いなどを利用し、翌月以降の支払いにしているうちに引落としが間に合わなくなる…というケースが多いです。
さらに、クレジットカードには「キャッシング機能」が付いており、これに申し込んでいればお金に困った時にATMを利用して簡単にお金を借りることができてしまいます。

このように、クレジットカードではショッピングだけでなくキャッシングによりついついお金を借り過ぎてしまうことがあります。
借り過ぎて返済金が膨らんでしまった場合の他、転職やリストラなどで収入が減ってしまった場合、家族の病気などで緊急の資金が必要になった場合などには、イオンカードの支払いが困難になってしまうことがあります。

イオンカードに限らず、クレジットカードの支払いを滞納すると以下のような影響が生じます。

  • 電話やハガキ(書面)などで督促・取り立てが来る
  • カードの利用停止・強制解約をされる
  • 信用情報機関に登録されてブラックリスト状態になる
  • 法的措置をとられ、財産を差し押さえられる

(1) イオンカードから督促・取り立てをされる

イオンカードの引落とし日は、毎月2日(2日が金融機関休業日の場合は翌営業日)です。
イオンカードの引落とし口座がイオン銀行の場合、3日~10日(平日のみ)に再度の引落としが行われますが、イオン銀行以外だと再度の引落としは行われません。

引落としができない場合、コンビニ振込や口座振替による支払いを促す書面が送られてきます。
なお、イオンウォレットでお支払い用電子バーコードを表示することでも、コンビニのレジでの支払いが可能です。

この際の振り込み手数料は負担する必要がありますし、また、滞納の翌日から遅延損害金が加算されますので、たとえ1日であっても滞納はするべきではありません。

(2) カードの利用停止・強制解約

期日通りに支払いができないと、翌日からカードの利用停止がされてしまいます。

利用停止後に入金をすれば、原則として3~5営業日後にカードが再度使えるようになります。
しかし、滞納を続けていれば早ければ、引き落とし日から約2ヶ月でカードが強制解約となり、ブラックリストに掲載されてしまうでしょう。

滞納が原因で強制解約になれば、二度とイオンカードを作ることはできなくなります。
もちろん、解約後も変わらず遅延損害金は加算され、日を追うごとに、督促状の文面もどんどん厳しいものになっていきます。

(3) 信用情報機関に事故情報が登録される

信用情報とは、個人の返済または支払能力に関する情報のことを言います。
個人を特定・識別するための情報(氏名、生年月日、性別、電話番号、住所、勤務先など)、契約に関する情報(どのような契約をしているか、契約終了日はいるか、支払回数・限度額は幾らかなど)、支払に関する情報(請求額・残債額・返済状況など)があります。

そして、「信用情報機関」とは、この信用情報を管理・提供する機関です。

信用情報機関には、加盟会員である各貸金業者(クレジットカード会社や金融機関)から個人の返済・支払いに関する情報が集まってきます。
つまり、イオンカードはあなたが長期でクレジットカードの支払いを滞納すると、この情報を信用情報機関に提供するのです。

そして、加盟会員はあらゆる審査の際に顧客の信用情報を信用情報機関に照会しています。
その審査の際、信用情報に「借金を滞納している」「過去に債務整理をしたことがある」などの金融事故情報が掲載されていると、「この人にお金を貸すと返ってこないかもしれない」として、審査に落とされてしまう可能性が高いでしょう。

これが俗に言う「ブラックリスト入り」状態です。
つまり、イオンカードを長期滞納すると、その情報があらゆる貸金業者に共有され、新たな借入・ローン・クレジットカードの新規申込や更新などの審査に通らなくなってしまうのです。

勘違いをされがちですが、信用情報機関に「ブラックリスト」というリスト(この顧客に対しては貸出をしてはならない、この顧客には貸出をしても良いといったリスト)はありません。

[参考記事]

信用情報機関とは?|信用情報機関の違い(CIC・JICC・KSC)とブラックリスト

(4) 法的措置・財産の差し押さえ

3ヶ月ほどの長期で支払いをしない状態が続くと、カード会社やその代理人(債権回収会社・弁護士事務所など)は法的手続に入ります。
「訴状」「支払督促」などが裁判所から送付され、これも無視していると「強制執行」となるでしょう。

強制執行では、給与や預貯金などの財産を差し押さえられてしまうおそれがあります。

[参考記事]

簡易裁判所からの支払督促・訴状を受取拒否したらどうなる?

2.イオンカードによる借金の対応策

では、イオンカードなどクレジットカードの借金を滞納してしまった場合、どのような対応方法があるのでしょうか。

(1) イオンカードの窓口に相談

まず、支払いができないことが分かった時点で早めに「イオンカードコールセンター【0570-071-090】」「イオンフィナンシャルサービス(aeon financial service)管理センター【0570-200-263】」などに連絡をしましょう。

滞納の初期段階で「今すぐはお金を工面できないが、○○日までに支払うから待ってほしい(支払いの猶予)」「急な出費で今月だけ支払えないので、分割払いにしてほしい」などの希望をしっかりと伝えることで、イオンカード側も柔軟に対応してくれる可能性が高いです。
そして、当然ながら新たな約束日までは督促・取り立てもストップするでしょう。

支払えなかったことに負い目を感じて連絡を無視してしまう方も多いですが、そうすると督促が激しくなり、先述の通り最終的には強制解約・法的措置まで至ってしまいます。
支払えないと分かったならば、早めの連絡を心がけるべきです。

(2) 債務整理を行う

イオンカードの窓口に相談しても取り合ってもらえない場合や、その場凌ぎの支払い猶予や分割払いではどうしても完済が困難だという場合には、債務整理で借金問題を解決できる可能性があります。

債務整理とは、債権者と交渉したり、法的手続を利用したりすることで借金問題を解決することです。
弁護士に依頼した場合には、弁護士が依頼者の代理人となって債権者と交渉したり、裁判所に法的手続の申立てをしたりします。

債務整理は法律上自分ですることも可能ですが、法的な専門知識も必要となってきますので、一般的には弁護士などの専門家に依頼することになるでしょう。

また、弁護士が債権者宛に「債務整理を受任した」ということを報せる受任通知を発送すれば、それ以降は債権者からの連絡は全て弁護士に行くことになります。
つまり、督促・取り立てが止まり、返済も一旦ストップできるため、ひとまずは落ち着いた生活が戻ってきます。

3.債務整理とは?

クレジットカードの滞納を解決できる債務整理には以下の3つの方法がありますが、どれがあなたにとって最適かは弁護士と共に考えていく必要があるでしょう。

(1) 任意整理

任意整理とは、債権者であるカード会社と裁判外で交渉を行って、債務の返済方法について決め直す方法です。
具体的には、借金の将来利息を一部カットした上で元本を毎月返済可能な額で分割払いしていくことで債権者と合意し、和解書を交わします。

イオンカードの場合、原則として60回(5年)以内の分割払いが可能であれば任意整理に応じてもらえる可能性があります。

しかし、カード契約者が個人でカード会社と交渉しようとしても、応じてもらうのは現実には困難です。申し入れの段階で門前払いをされてしまうケースがほとんどで、運良く交渉の席についてもらえたとしても債権者にとって不利な内容で合意がまとめられてしまう可能性があります。

よって、任意整理をする場合には弁護士に依頼する必要があると言えるでしょう。

「借金額が大きすぎて利息のカットだけでは完済できない」「他にも借金がたくさんある多重債務状態で、任意整理で全ての借金を減額するのは手間になる」など、任意整理では解決できない借金問題の場合には他の債務整理方法を検討する必要があります。

(2) 個人再生

個人再生は、裁判所に申立てをし、全ての借金の支払い額を大幅に減額してもらう手続きです。
減額率は借金の総額や保有している資産等にもよりますが、総借金額を5分の1程度〜10分の1程度にまで圧縮できるため、任意整理に比べてかなりの減額効果があると言えるでしょう。

個人再生では、どのようにして借金を支払っていくかという「再生計画」を作成し、裁判所の認可を受ける必要があります。
再生計画に従って原則3年(最長5年)支払いを行うことで、残りの借金が免除されることになります。

住宅ローンを除外することも可能になっているため、ローン支払い中のマイホームを残すことができるのが特徴です。

しかし、個人ができる債務整理手続きの中で最も複雑である方法であるため、必要書類の準備や裁判所手続き等、あらゆる場面で専門家のサポートが必須となります。

(3) 自己破産

自己破産は、裁判所に申立てをし、自分が持っている一定以上の財産を処分してお金に換えて債務者に弁済し、それでも弁済しきれなかった借金について支払い義務を免除してもらう手続きです。
裁判所からこの「免責」の許可を得ることで、イオンカードだけでなく他の借金についても支払いが免除されます。

自己破産手続きの際にお金に換えて返済しなければならない手持ちの財産は、自宅や高価な車、ブランド品などの一部のみです。
当面の生活に必要な現金や、家具家財などの生活必需品、仕事道具などは手元に残すことができるので「無一文になる」などと不安になる必要はありません。

とはいえ、手続中の資格制限や引越しの制限など、注意するべき点はいくつかありますので、一度弁護士に確認してみることをお勧めします。

4.イオンカードを払えない場合は弁護士へ相談を

流通業界の大手イオングループの一員であるイオン銀行が発行するクレジットカード「イオンカード」は、提携カードの種類が多いのが特徴で、ほとんどのカードが年会費無料となっているだけでなく、審査がそれほど厳しくないため申し込みし易いカードと言えるでしょう。
「お客さま感謝デー」などの特典の豊富さや、「電子マネー(waon)」も併用できる便利さ、そしてそのブランド名もあって多くの方が安心して利用していると思われます。

このようなイオンカードから借りた返せない借金であっても、債務整理をすれば解決することが可能です。
自力で支払えるのならばそれに越したことがありませんが、どうしても支払いができず債務整理を考えるなら、なるべく早く手続きをとるのが肝心です。

借金問題解決の専門家である弁護士に相談することで、スムーズに債務整理の手続きを開始し、スピーディーに生活再建ができるでしょう。

クレジットカードによる借金を返せなくなってしまったという方は、是非一度泉総合法律事務所の無料相談をご利用ください。

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