アプラスカードやアプラスのローンが返済困難になった場合
新生銀行グループの会社アプラスが発行するアプラスカードには、新生銀行のクレジットカードやTポイントが貯まるカードなど、魅力的なラインナップがあります。
クレジットカードのアプラスカードのキャッシングや、アプラスの各種ローンを利用したために、アプラスに借金がある方も多いと思います。
ここでは、アプラスカードやアプラスのローンで返済が困難になった場合の対処法を説明します。
1.アプラスカードの特徴
(1) アプラスの沿革
アプラスは、1950年代に大阪で創業した「大阪信用販売株式会社」に端を発します。大阪信用販売は後に「株式会社大信販」を経て「株式会社アプラス」と社名変更しました(旧アプラス)。
現在のアプラス(新アプラス)は、旧アプラスが2010年に「株式会社アプラスフィナンシャル」に社名変更する際に、信販事業を引き継いだ「株式会社
アプラスクレジット」が「株式会社アプラス」と社名変更したもので、旧アプラスと新アプラスは厳密には別の会社になります。
(2) アプラスカードのラインナップ
アプラスは、旧アプラス時代に、新生銀行の傘下に入りました。
現在、新生銀行で取り扱いしている「新生アプラスゴールドカード」などのクレジットカードは、アプラスが発行しています。
また、アプラスでは、Tポイントと提携したクレジットカード「Tカードプラス」を発行しており、全国の約23万の加盟店でカードを使ってお買い物すれば、Tポイントを貯めることができます。
その他に、アプラスではマンチェスターユナイテッドのファン向けのカードなども発行しています。
(3) アプラスカードのキャッシング
アプラスのクレジットカードでは、キャッシングが可能です。
新生アプラスカードの場合、キャッシングの利用可能枠は10~99万円、貸付利率は18.00%(実質年率)、返済方法は一括払いまたはリボルビング払い(元金定額返済リボルビング方式)となっています。
(4) アプラスのローン
アプラスでは、クレジットカード事業だけでなく、ローン事業も行っています。
アプラスでは、マイカーローンや住宅関連ローンなどの目的別ローンを主に取り扱いしています。
なお、アプラスでは無担保カードローン「アプラスパーソナルローン」(α倶楽部カード)も取り扱っています。
ただし、無担保カードローン事業は新生銀行へ譲渡されたため、現在アプラスでの無担保カードローンの新規申し込みは終了しています。
2. アプラスカードの借金を任意整理する
アプラスカードやローンの悩みを解決
クレジットカードのアプラスカードにはキャッシング機能が付いているため、急にお金が必要になったときには心強い味方になります。
しかし、うっかり借金し過ぎてしまうと、月々の返済金額が大きくなり、支払困難な状態に陥ってしまうことがあります。
同様に、アプラスパーソナルローンなどのローン商品で借金して、返せなくなることもあると思います。
アプラスの借金が返済困難になったときには、任意整理で問題解決ができないかを考えてみましょう。
(1) 任意整理とは
債務整理といえば、裁判所での手続きが必要というイメージがあるかもしれません。
しかし、債務整理にはいくつかの方法があり、裁判所を通さずに合法的に債務整理をすることも可能となっています。
任意整理は、債務整理のうち、唯一裁判所を通さずにできる方法です。
任意整理をする場合には、債権者であるカード会社と話し合いをし、残っている借金の返済方法を改めて設定した上で和解契約を結びます。
なお、任意整理をすればカードは返却しなければならないため、以降追加の借入はできなくなり、返済のみを続けていくことになります。
(2) アプラスカードの任意整理対応
任意整理が可能かどうかは、残っている借金を毎月払いにし、カード会社側の指定する回数以内で払えるかどうかによって決まります。
アプラスカードの場合には、60~100回の分割払いであれば任意整理に応じてもらえます。
毎月無理のない返済額を設定しても、5~8年程度で返済可能な状態であれば、任意整理ができるということです。
(3) 将来利息のカットが可能
アプラスカードの任意整理では、残っている借金に対して将来発生する利息は、アプラス側に免除してもらうことができます。
利息が発生しないため、返済期間が延びても支払総額が増えるということはなく、気持ちの上でも非常に楽になります。
ただし、任意整理後に約束どおり返済できなかった場合には、利息や遅延損害金を請求される可能性があるため注意が必要です。
(4) 任意整理のメリット
任意整理は裁判所が関与しないため、迅速に手続きでき、アプラスカードの借金の悩みがスピーディーに解決します。
また、任意整理では整理する借金を選ぶことができるので、アプラスカードについて任意整理しても、他のクレジットカードについてはそのままにしておくことも可能です。
(5) 任意整理のデメリット
債務整理には、ブラックリストに載ってしまうというデメリットがあります。ブラックリストというのは、信用情報機関に金融事故の情報が登録されることです。
信用情報機関に事故情報が登録されている間は、借入の審査には通らなくなってしまうため、新規でカードを作ることはできません。
任意整理の場合にも、ブラックリストには載ってしまうことになります。
3. アプラスカードの借金を個人再生・自己破産する
裁判所に申し立てて借金問題を解決
債務整理を考えるときには、任意整理が可能な状態であれば、任意整理がいちばんおすすめの方法です。
しかし、アプラスの借金の額が膨らんで、任意整理しても返済困難な状態であるならば、個人再生や自己破産を考えるべきでしょう。
個人再生も自己破産も、裁判所を通して債務整理をする方法で、原則としてすべての借金が整理の対象になります。
自己破産と個人再生には、次のような違いがあります。
(1) 自己破産
①自己破産ではすべての借金が免除になる
自己破産をすれば、残りの借金を払わなくてよいということを裁判所に認めてもらうことができます。
ただし、裁判所から自己破産の決定を受けただけでは借金はなくならず、自己破産決定後に免責許可を受けてはじめて借金が免除されることになります。
②自己破産では財産も失ってしまう
自己破産では、借金がなくなる代わりに、財産も失うことになります。
たとえば、不動産を持っている場合には、不動産を売却してお金に換えた上で、債権者に平等に支払いを行わなければなりません。
財産を手元に残したまま借金だけなくすことは、できないこととなっています。
(2) 個人再生
①個人再生では借金が大幅に減額
個人再生では、借金は免除になるのではなく、減額されることになります。
ただし、個人再生の申立てをしただけで借金が減額するわけではありません。
個人再生申立て後には、再生計画案を裁判所に提出し、裁判所の認可を受ける必要があります。
再生計画に従って3~5年の返済をきちんと行った場合には、残りの借金が免除されることになります。
②個人再生では住宅ローンを除外できる
個人再生のいちばんのメリットは、マイホームを手元に残せるという点です。
自己破産では住宅ローンも含めて整理することになりますから、住宅は売却されてしまいます。
一方、個人再生では住宅資金特別条項(住宅ローン特則)という制度を利用することが可能で、この制度を利用した再生計画が認められれば、住宅ローンを除いた借金のみを整理することができます。
4.まとめ
クレジットカードは借金するのに便利なため、計画的に利用しないと、借金があっという間に増えてしまうことがあります。
アプラスカードの借金を増やしてしまい、返すのが大変な状態になっているなら、早めに弁護士に相談しましょう。
泉総合法律事務所の弁護士は、ご相談者様一人ひとりに最適な債務整理の方法を提案し、借金返済の手続きを全面的にサポートします。ご相談は何回でも無料となっております。