借金返済 [公開日]2020年4月23日[更新日]2023年11月7日

プロミスから督促状・通知書!差し押さえられるとどうなる?

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が運営する消費者金融大手の「プロミス」の名前は、ほとんどの方が聞いたことがあるでしょう。
実際に、プロミスから生活費や事業資金、あるいは娯楽費などを借り入れたことがあるという方もいらっしゃると思います。

しかし、有名であるが故に安心してお金を借り、結果として返せずに滞納をしてしまうケースは実は少なくありません。

この記事では、プロミスからの借入を滞納してしまった場合の督促・取り立て、それに伴う差し押さえについて、どう対処するべきなのかを解説します。

1.プロミスからの借入を滞納したらどうなるか

早速ですが、プロミスからの借り入れを滞納するとどうなってしまうのでしょうか。

現在「督促状や催告書(通知書)が届いている」という場合は、放置せずに何らかの対処を取ることが大事です。

(1) 電話・郵便(督促状)での連絡

返済期日までに入金がないと、まずはその翌日に、契約時に登録してある電話番号へと電話がかかってきます。

プロミスは貸金業法に基づき国や都道府県に登録をしている正規の消費者金融であるため、電話の取り立ては決して高圧的なものではありません。
あくまで法令を遵守した丁寧な連絡で、「期日までに返済がありませんが、どうしましたか?」「いつごろ入金できますか?」と尋ねてきますので、電話が来たからといって怖がる必要はありません。

しかし、プロミスからの電話連絡を無視し続けていたり、長期に渡り滞納を続けていたりすると、ハガキや封書などの郵便で督促状が届きます。

この場合、差出人が消費者金融だとわからないような形(「○○事務センター」など)で届くことが多いです。
とはいえ、郵便物を家族が開封すれば滞納が判明してしまいますので、家族にバレる可能性が高くなってしまいます。

さらに滞納を続ければ、所在を確認するためプロミスから自宅や勤務先に電話がかかってくることもあるようです。

なお、プロミスは自宅や職場へ直接訪問して取り立てを行うことはありません。

(2) 遅延損害金が発生

返済を滞納すると、利息のほかに遅延損害金が別途発生し、最終的な返済総額が増えてしまいます。

プロミスの返済を遅延した場合の遅延損害金は年20.0%(実質年率)となります。これは、貸金業法が認める遅延損害金の上限利率です。

プロミスの遅延損害金の計算式「利用金額×20.0%÷365日×遅延日数」となります。
例えば、50万円の借金を10日間滞納すると、遅延損害金は「50万円×20.0%÷365日×10日=約2,740円」となります。返済額の合計は502,740円+利息です。

このように、遅延損害金は借入金額(利用金額)が高いほど、また滞納日数が増えるほど大きく膨らんでいきます。

(3) ブラックリストに載る

プロミスに限らず借金やローンの返済が滞ると、信用情報に傷が付いてしまう可能性があります。一般的に「ブラックリストに載る」という状態のことです。

プロミスは、あなたが約2ヶ月以上借金を滞納すると、信用情報機関に「この債務者は借金を長期で返してくれていません」という「滞納」の情報を共有します。
このような個人の事故情報を受け取った信用情報機関は、他の消費者金融や銀行、クレジットカード会社から審査として個人の金融情報について照会を受けた際、その情報を開示します。そこに「借金の長期滞納」という事実が書いてあれば、審査の担当者は「この人にお金を貸しても返ってこないかもしれない」と危惧して審査に落としてしまう可能性が極めて高いです。

これにより、ブラックリスト状態となった後は、消費者金融などから借入ができなくなったり、他のローン(カードローン、車のローン、住宅ローンなど)を組めなくなったり、クレジットカードが利用できなくなったりして、生活に影響が出てくることが考えられます。

また、この時点で、プロミスはアビリオ債権回収株式会社やSMBC債権回収株式会社、株式会社セディナ債権回収、きらぼし債権回収株式会社などの「債権回収会社」に債権の回収業務を委託することもあります。
この場合、以降の督促は債権回収会社から行われます。債務者としては返済先がプロミスから債権回収会社に変わるだけと思われますが、債権回収会社はプロミスなどの消費者金融よりも借金回収のノウハウがありますので、以下で説明する法的措置へ粛々と移行するリスクが高くなります。

[参考記事]

債権回収会社(サービサー)からの督促は無視厳禁!突然の通知の対処法

(4) 法的措置への移行

プロミスに分割払いなどの相談もせずに借金を3ヶ月以上滞納し続けると、次は裁判などの法的措置をとられる可能性が高まります。
プロミスは他社に比べて比較的早く法的措置に出る傾向にあり、滞納から2~3ヶ月で突然裁判所から書類が届く、というケースもあるようです。

裁判所から「特別送達」という配達方法で書類が届いたら要注意です。

差出人に裁判所の名前があると「嫌な予感がする」「借金関係の書類は見たくない」という気持ちが先行してしまうかと思います。しかし、裁判所からの書類は必ず受け取り、中身を確認してください。ここで書類を放置してしまうと、差し押さえなどの強制執行に必要な「債務名義」と呼ばれる書類をプロミス側が取得してしまいます。

[参考記事]

裁判所から届く「特別送達」にはどう対応すればいい?

裁判所からは「訴状」や「支払督促」が送られてくるでしょう。

「訴状」とは読んで字のごとく、債権者(プロミス)が訴訟を起こしたことを報せる書類のことです。出廷の日時が決められていますから、基本的にはその指示に従って裁判所へ行く必要があります。また、同封されている「答弁書」を裁判所に提出する必要があります。
何もしなければ「滞納している借金を支払うべし」という相手の主張の通りの判決(債務名義)が出てしまいます。

[参考記事]

簡易裁判所からの支払督促・訴状を受取拒否したらどうなる?

「支払督促」とは、一般的な督促状ではなく、裁判所から送られてくる督促状の名称です。
支払督促を申し立てられた側が2週間以内に異議申立を行わなければ、訴訟よりも簡単に「債務名義」を取得されてしまいます。訴訟は煩雑な手続きなので、プロミスは多くの場合で支払督促を用いて法的措置を進めるでしょう。

[参考記事]

強制執行に必要な債務名義とは?取得されてしまった場合の対処法

(5) 強制執行(財産差し押さえ)

上記のような訴訟や支払督促の手続を経て「債務名義」を取得したプロミスは、それをもとに滞納者の財産の差し押さえ手続を裁判所に申し立てます。

差し押さえの対象財産はいくつかありますが、その中でも「給与」「預貯金」は特に差し押さえの対象となりやすいと言えるでしょう。

給与差し押さえ

給与の差し押さえ」は、支払われる給与から差し押さえ額が天引きされる、という形で行われます。
1ヶ月分全てが差し押さえられるわけではなく、原則として給与の4分の1が差し押さえの上限となっています(給与が高額な場合には例外あり)。

なお、職場には裁判所から「プロミスが給与の差し押さえをするので、その分を引いて給与を支給するように」という連絡が行くため、給与の差し押さえ=職場に借金を滞納している事実がばれてしまいます

[参考記事]

借金滞納で給与差し押さえ!解除・回避のために必ず知っておくべき事

預貯金差し押さえ

預貯金の差し押さえが実行されると、ある日突然預金額が減る、という状態になります。

給与の差し押さえは上限が決められていますが、預貯金の差し押さえに限度額はありません。よって、もし口座にまとまったお金が入っていたのなら、プロミスに請求されている金額(利息や遅延阻害金を含めた全額)が突然差し押さえられて、残高が0になるということもあり得ます。

ここで注意しておきたいのは、差し押さえ対象としての「給与」と、「給与が振り込まれる口座」は明確に区別されているという点です。
「給与」が自分名義の口座に振り込まれたその瞬間、それは「預貯金」となり、預貯金の差し押さえ対象となります。

[参考記事]

銀行口座が差し押さえられた!どうすれば良い?

このように、裁判所から届いた書類を放置してしまった場合、財産の差し押さえを受ける可能性が出てきます。
裁判所からの書類にはかならず目を通しましょう。

2.差し押さえを回避する方法

では、給与や預貯金口座の差し押さえを回避するためには、どうすれば良いのでしょうか。

(1) プロミスと分割払いや支払い猶予の交渉する

まず、電話や督促状がきた時点でプロミス(プロミスコール:0120-24-0365)と連絡を取り、「なぜ滞納しているのか(減給や家族の病気など)」「いつなら支払えるか」「毎月何円なら返済できそうか」などを説明して、分割払いや支払い猶予の交渉をしてみましょう。

早めに連絡をして、支払いの意思を誠実に見せれば、プロミスも交渉に応じてくれるかもしれません。

(2) 弁護士へ債務整理を依頼する

利息や遅延損害金などが膨れ上がっていると、分割払いにしてもらっても到底支払えないというケースは出てきます。
また、そもそもリストラなどが発生していて収入が途絶えているならば、借金自体を減らさなければ完済は見込めないでしょう。

そこでおすすめなのは、弁護士に債務整理を依頼してプロミスと交渉(任意整理)をしたり、裁判所に申立をして個人再生自己破産の手続を行ったりすることです。

弁護士が代理人として交渉する任意整理では、将来利息や遅延損害金をカットしてもらえる可能性があります。
また、個人再生や自己破産ならば、借金を元本から大幅に減額・免除してもらえるほか、現実に強制執行(差し押さえ)がされていても「中止」や「失効」を求めることができるようになります。

[参考記事]

プロミスからの借入が返済できない場合の債務整理

3.プロミスなどの消費者金融から督促を受けたら弁護士へ相談を

消費者金融から督促を受けたときはもちろん、その一歩手前の「滞納してしまいそう」という状態のとき、もしくはその一歩先の「裁判所から書類が届いた」ときには、弁護士がお力になります。
もし、プロミス以外にも借り入れているところがあるのなら、プロミス以外の会社も含めた債務整理(個人再生、自己破産、任意整理等)のご相談をお受けします。

特に個人再生や自己破産は、居住地を管轄する裁判所に所定の書類を提出して審査してもらう法的手続です。法律に詳しくない人が、手続に必要な書類などを迅速に正確に集めて裁判所に提出するのは難しいでしょう。
この場合、専門家である弁護士に手続を依頼するのがベストです。

また、任意整理も弁護士が代理人となって交渉をすることで、利息のカットや分割払いを受け入れてもらえますので、自力の交渉は不可能と言っても過言ではありません。

借金問題については、どうか勇気を出して一度弁護士にご相談ください。泉総合法律事務所は、相談者お一人お一人の借り入れ状況に合った解決方法をご提案します。

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